ヘッドライトが割れたり、カスタムするときなど、ヘッドライトユニット(本体)を丸ごと交換することがあります。
また、LEDヘッドライトの場合は、スモールが切れただけでも、ディーラーではヘッドライトユニットAssy交換になるため、交換費用が高額になります。
今回は、ヘッドライトユニットの交換費用を相場と合わせて解説するとともに、交換方法も紹介!
ヘッドライトユニットとは?
ヘッドライトユニットの交換費用などを語る前に、ヘッドライトユニットって何?と思っている人もいるはずです。
ここでは、ヘッドライトユニットについて、簡単に説明しておきます。
ヘッドライトユニット
以前の車は、ヘッドライトと配線などが別になっていましたが、最近の車はヘッドライトや配線などが一体型になっています。
この一体型になっているヘッドライトのことを「ヘッドライトユニット」と一般的には呼ばれています。
ヘッドライトの種類や特徴
ヘッドライトには、「ハロゲン」「HID」「LED」の3種類があり、車の先進化とともにヘッドライトの性能も飛躍的に向上しています。
ヘッドライトの種類や特徴を表にまとめてみました。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ハロゲン | ・オレンジ色の光で対向車に優しい。 ・修理・交換費用が安い。 ・バルブの交換がしやすい。 | ・発熱量が多い。 ・消費電力が多い。 ・雨や霧でも反射しにくい。 ・光量が低い。 ・寿命が短い。 |
HID | ・光量が最も高い。 ・カラーバリエーションが豊富。 | ・価格が高い。 ・最大光量に達するまで時間が掛かる。 ・雨や霧には反射して視認性が落ちる。 ・バラストの耐久性に難あり。 |
LED | ・圧倒的な長寿命。 ・発熱がほとんどない。 ・消費電力が少ない。 ・瞬間的に最大光量に達する。 | ・修理・交換費用が最も高い。 ・バルブ交換ができない。 |
HIDヘッドライトが減る中、ハロゲンヘッドライトは費用が抑えられることから、現在でも下位グレードを中心に需要があります。
現在は、LEDヘッドライトが主流になっていますが、バルブ切れや故障の際には膨大な交換費用が掛かる難点があります。
ただし、30,000時間とも言われている長寿命から、今後はハロゲンヘッドライトのシェアも飲み込んでいくことでしょう。
ヘッドライトユニットを交換する前に確認すべき箇所
ヘッドライトユニットを交換するときには、何か理由があって交換するはず。
故障だと思っても、ヘッドライトが原因ではないことがあります。
ヘッドライトユニットを交換する前に確認すべき箇所を紹介します。
症状 | 原因 | 対処方法 |
---|---|---|
両方のヘッドライトがつかない | ・ヒューズ切れ | ・ヒューズ交換 |
片方のヘッドライトがつかない | ・バルブ切れ ・配線類の不良 ・バラスト不良 | ・バルブ交換 ・バラスト交換 ・配線やコネクター交換 |
ヘッドライトが暗い | ・レンズの劣化 | ・バルブ交換 ・ヘッドライト(カバー)交換 ・ヘッドライトカバー黄ばみ除去清掃 |
ヘッドライトユニットの交換方法
ヘッドライトユニットの交換方法ですが、正直なところ車種によって異なります。
ここでは、一般的なヘッドライトユニットの交換方法を紹介します。
- ボンネットを開ける。
- バッテリーのマイナス端子を外す。
- ヘッドライトの取り付け部の確認をする。
- フロントをジャッキアップする。
- フロントバンパーを取り外す。
- ヘッドライトに挿してあるコネクターを抜く。
- コネクターを覆っているカバーを取り外す。
- ヘッドライトを取り外す。
- バルブを取り外す。
- 新しいヘッドライトに取り外したバルブを取り付ける。
- ヘッドライトを取り付ける。
- コネクターを覆っていたカバーを取り付ける。
- 新しいヘッドライトにコネクターを挿す。
- バッテリーのマイナス端子を繋ぐ。
- ヘッドライトの点灯確認を行う。
- フロントバンパーを取り付ける。
- ジャッキを降ろす。
- ボンネットを閉めて完了。
LEDヘッドライトの場合は、バルブが本体としているため、脱着の工程が不要です。
また、ヘッドライトユニットを交換した場合は、光軸がずれているので、陸運局周辺にあるテスター場や最寄りの整備工場にて、光軸調整を必ず行って下さい。
自分で交換するときの注意点
ヘッドライトユニットの交換は、多少の手間は掛かりますが自分でも行える作業です。
しかし、ヘッドライトは電装部品ですから、取り扱い方法を誤ると大きな事故に繋がります。
ここでは、自分でヘッドライトユニットを交換するときの注意点を紹介していきます。
- 感電やショートを防ぐため、作業を始める前にバッテリーのマイナス端子を外すこと。
- 怪我を防ぐため、作業するときは手袋をすること。
- 運転直後の作業は避けて、バルブが十分に冷めてから作業を行うこと。
- ヘッドランプスイッチはOFFにして作業を行うこと。
- バルブは素手で絶対に触らないこと。
バッテリーのマイナス端子さえ外しておけば、感電する恐れがなくなるので、面倒でも必ず実行して下さい。
また、バルブは油分が付着すると切れてしまうので、絶対にバルブは直接素手で触ってはいけません。
上記のほかにも、直接作業とは関係ありませんが、ヘッドライトユニットを交換する前に確認して欲しいことがあります。
- 新車のメーカー保証をディーラーで確認する。
- 中古車販売店の保証を購入した販売店で確認する。
もし、故障が原因でヘッドライトユニットを交換する場合は、部品を注文する前に「新車のメーカー保証」や「中古車販売店の保証」などの確認を行って下さい。
保証期間内であれば、ヘッドライトユニットを無料で交換してくれるかもしれません。
特にLEDヘッドライトユニットは保証期間も長く、非常に高額な部品ですから、ダメ元でディーラーに確認すようにして下さい。
ヘッドライトユニットの交換費用の相場
ヘッドライトユニット交換をディーラーに依頼した場合、どれくらいの交換費用が掛かるのか?
Twitterの口コミ投稿を参考にしながら解説していきます。
口コミ投稿を見ても、ディーラーにヘッドライトユニット交換を依頼すると、片側だけで100,000円前後は交換費用に掛かる感じですね。
輸入車になると、片側だけで200,000円以上の交換費用が掛かる車種も珍しくありません。
LEDヘッドライトユニットの交換費用だとは思いますが、HIDヘッドライトでも片側だけで50,000円前後が交換費用の相場です。
ヘッドライトの修理をしないとどうなる?
ヘッドライトが急につかなくなり、そのまま放置するとどうなるのか?
もちろん、ヘッドライトがつかないままだと、夜間走行した際に大事故を起こす原因にもなります。
また、ヘッドライトがつかないまま修理しなければ、無灯火(道路交通法 第52条 第1項)もしくは、整備不良(道路交通法 第62条)に該当するので、違反点数・1点と反則金・7,000円が科せられます。
ライトがつかない車は、昼間であってもトンネル内で灯火することができないので、夜間に限らず違反車両として取締りの対象になります。
万が一、事故を起こしたときには、保険金の支払いも受けられず、人生を棒に振ってしまう可能性さえあります。
ヘッドライトが故障している人は、ディーラーなどで速やかに修理をして下さい。
- 道路交通法:https://hourei.net/law/335AC0000000105
まとめ
ヘッドライトユニットの交換方法や費用について解説してきましたが、ヘッドライトが故障するとリスクしかありません。
ハロゲンヘッドライトなら安く交換できますが、HIDやLEDのヘッドライトユニットは、高額な交換費用を覚悟して下さい。
なお、整備不良の車は公道を走行することが禁止されています。捕まった場合は、故障車シールを貼られて、違反切符の手続きが完了しても、車に乗って帰ることができません。
車に乗るためには、「レッカーを呼ぶ→ディーラーに運ぶ→ヘッドライトユニットを交換する→レッカーで警察署まで運ぶ」を行って、警察署で修理完了の確認を頂く必要があります。
ディーラーでヘッドライトユニット交換すると、恐ろしい額の交換費用が請求されるので、今回の記事をもう一度読み返して頂き、自分で交換することをおすすめします。